紫猫のギリ

「大阪公演あるんや~、壮馬くんも将熙くんもでるし観に行こう!」というかる~い気持ちで観に行きましたが、と~ってもよかった!観に行ってよかった‼まず、カンパニーが素晴らしい。カテコやパンフのインタビューから伝わってくる仲の良さ、温かさがとっても素敵。殺陣のシーンの多いし、何度も着替えないといけない人もいる、大変なこともいっぱいあっただろうけど、みんなが全力で楽しんでこの作品に取り組んでいたのだなと、こちらが勝手に幸せな気持ちになりました。このカンパニーに出会えたことはとても幸せなことだなと、観終わって思いました。東京公演しかなかったら、観に行くこともなかっただろうから大阪に来てくれたことにとても感謝しています。ありがとうございました!

 

壮馬くん、将熙くんの舞台を見に行くのは初めてだったんですけど、こうゆう顔するんだ、とかこうゆう表現で魅せてくれるのか、とアイドルしている彼らのほうをよく見ていた私にはとても新鮮で楽しかったです。壮馬くんの殺陣のシーンなんかは、初めてなのか!と驚くほど迫力もあったし、とってもかっこよかった、、、!猫ならではの動きとかも殺陣に含まれていて、相手の首を噛みちぎる、という感じの動きがあったけどすごくかっこよかった。衣装もすごく凝っていて、壮馬くんの動きに合わせてより化け猫っぽさがでいたというか、より強い恐ろしいもの感があって素敵だった。

乙くんは個人的にすごく好きなので、ぜひ乙くん視点でギリとの出会いまでや、後日譚をやってほしい。なぜあんなに侍を憎んでいるのか(男娼として生きてきた中でいろいろ酷いことをされたのだろうけど、、、)、侍を斬るギリを尊敬(?)しているというか、なぜあそこまで肩入れしているのか、乙くんのことをもっと知りたいと観て思った。これは、将熙くんのお芝居がとても魅力的で素敵だったからだろうなぁ。あと、乙くんが珠ノ新に対する嫉妬で、恩蛇だったか灯棘だったかに操られてしまうところの表情がとんでもなく好きでした。脚本家の方が乙くんの話書きたいとおしゃってたので、ぜひともお願いしたいですね。

 

ほんとにキャラクター一人一人がとっても素敵で、個性が溢れていて観ていてとても楽しかった。それぞれのアナザーストーリーを見たいです。恩蛇チームも敵方ではあるものの、もっと深く知りたいと思わせる素敵なキャラクター達でした、、、!八咫羽と愚利図の関係性がすごく気になったから二人の話がみたい。この二人はほんとに絶妙な塩梅で、真剣なシーンに笑いをぶっこむから面白かった。真剣な戦闘シーンを始めようとしてるのに、「よしっ!八咫ちゃん君に決めた!いけっ!」って急にポケモン始まったときはさすがに笑った。とても長く生きてきた恩蛇に昔何があったのか、なぜ茉莉花や珠ノ新の力を欲しているのかとか見てみたいな。

珠ノ新を守っている妙庵も、すごく真面目な役なのかと思っていたらめちゃくちゃふざけたりもしていて、アドリブも多かったしさすがだなぁという感じで面白かったです。朝倉さんもめちゃくちゃ真剣に珠ノ新のこと想っているのが印象的で、まじめな感じだったけど茉莉花への気持ちとか、過去のことがとても気になるのでアナザーストーリーを!

 

たくさん魅力的な役者さんがいるなかでも、私は優馬、灯棘役の竹之内景樹さんがとっても印象に残っていて、この二役のギャップにはほんとうに驚かされました。優馬として珠ノ新に仕えていた時の、ぽやっとしたドジっ子な感じはめちゃくちゃ可愛かった、、、!でもその時からすごく身体能力が高いなという動きをされていて、受け身の動作というか着地の動きがほかの人と全然違って、ただただすごいなという感情でした。そのあと、灯棘としての殺陣が凄すぎて目が離せなかった。動きの切れが段違いで、相手を煽る仕草もめちゃくちゃにかっこよくて、心奪われてしまいました、、、。笑いながら刀をひく人めちゃくちゃかっこいいなと思うんですけど、不気味なほどへらへら笑って刀をぶん回す姿がたまらんでした。あと、これは演出の話になっちゃうけどラストあたりで細長い幕?スクリーン?(三つあって劇中とかにそこに映像映していろいろ使ってたやつ)に役名と役者の名前をだしていたとこで、優馬がその幕の後ろにまわって振り返ってからはけたんですよ。でそのあと、珠ノ新、妙庵、朝倉で優馬の墓参りに来ているシーンにてながっていってたけど、そこのシーンが震えるくらい好きでした。あの振り返り際の優馬の笑顔でとても報われた気持ちになったというか。優馬は殺されて、体を乗っ取られて(乗っ取られるという表現でいいのかわからんけど)あんまりよい最期ではなかったけど、お慕いする珠ノ新を守って死んでいったことに後悔はないというか、拾われて珠ノ新たちと居られた人生はよかったという風に感じて心が少し救われました。

 

三つの幕を使った演出はすごく面白くて、場展が多くファンタジー要素のある

舞台だからこそ効果的に使われていて良かったのだけど、降ろす際に引っかかりまくって残念でした、、、。折角役者の名前とか出してくれているのに読めなかったりしていたので。役名とか役者さんの名前を出してくれるのはすごくありがたいし、観ていて気になった人の名前とかも分かるしすごくいい演出だなって思っただけに、勿体なかったなと。主演の壮馬くんの名前を最後に出す時が一番絡まっていて悲しかった、、、。

 

まあなにはともあれ、とっても楽しく鑑賞させていただきました!音楽もすごく素敵でOP、EDと壮馬くん将熙くんが歌っているのが流れるのもとっても良かったです。

最期に紫猫のギリってでるとこ、ずっと舞台上にあった襖みたいなんが閉じて引っ付くと鈴の形になるのは私的にめちゃくちゃ感動でした、、、!