キンキーブーツ

とにかくめちゃくちゃめちゃくちゃ楽しみました、、、!! 事前にずっとサントラ聞いてて曲知ってたのもあるけど、あんなに見ながら一緒に歌いたい踊りたいってなったの初めて!ず〜っと口角上がりっぱなしで、ルンルンだった 笑 Theミュージカル!って感じで、音楽の圧と舞台全体の派手さでバーンっ!て衝撃がある中にジワジワとストーリーが聞いてくる感じが、すっごくよかった、、、 日本生まれのミュージカルとはちょっと違った魅力が詰まってて、素敵だった! まず最初にちびチャーリーとちびローラに驚かされた、、、 よく考えれば、がっつり子役ちゃんが歌うミュージカル初めてだった。テレビでアニーのオーディション密着!とか見てて、子役すげぇななんだこの世界とか思ってたけど、生で見ると聞くと、とんでもない衝撃だった、、、 声変わり前の透き通った声で、まっすぐに一生懸命な歌声が、劇場に響き渡る様はほんとにすごかった。 大昔のオペラ嗜んでた貴族が、声変わり前の少年の声に固執したワケが痛いほど分かったよ、、、。

子役ちゃんの歌声に、頭叩かれたような衝撃をうけて幕を開けた訳ですが、その後もずっとガンガンに攻めてくる、魅せてくれる、気づいたら70分あるはずの1幕が終わってた、、、。

あっという間だった。ローラの世界がやばやばのやばで楽しいし、テンション上がる。あ〜やって来てしまったついにキンキー観てるんだ!感が最高◎

わくわくドキドキしてる間にいつの間にか終わっていた1幕。あ〜楽しい、キンキーは楽しい!って舞台だからきっと泣かないだろうと鷹を括っていたのに、2幕ボロ泣きした 笑

まず“息子じゃないの”で、ありのままの自分を受け入れてくれない父親へのマイナスの感情と、それでもやっぱり父親のことが大切で、だけどその父親の理想の息子になれない自分への不満みたいな、ローラやチャーリーの抱えていたものが見えた時には自然と涙が流れたし、ミラノにこだわりすぎてチャーリーが1人になっちゃった時の徹平さんのソロでも涙して、その後みんな戻ってきてくれて、ドンがしてくれたんだよって言われてドンがチャーリーに向けてグッ👍てしたとこでも大粒の涙を流した。誰よりもローラやチャーリーのしようとすることに反発(?)というか反攻的な態度をとっていたドンがローラに教えられた“ありのままの他人を受け入れる”ことを実行してチャーリーを救う。その構図に涙した、、、。

もうこの時点でグズグズな訳ですが、ローラが父親の前でありのままの自分でパフォーマンスをして、別れを告げたあのシーンでまたまた泣き、ミラノに登場したローラ様の姿を見て涙を流しつつ最高の笑顔になった、、、あの瞬間のローラの輝きは凄かったし、何かがぶわって溢れた。

ラストは“RAISE YOUR UP / JUST BE” でミュージカルならではなんでもあり!なキャストフル出演な感じを楽しんでたけど、ちびローラとちびチャーリーが父親の所に駆け寄って抱きついたあたりでまた泣いてた、2幕ずっと泣いてたなぁ 笑

でも終わったあとす〜っごく楽しかった!スッキリした!!って気持ちで劇場を後にできて最高に楽しい観劇でした、、、!

とりあえず、ハイヒール履きたい、自己満でいいからヒールをカツカツ鳴らして歩きたい!!!

劇中ずっと、三浦春馬じゃなくてローラそのものだった春馬くんがすっごいかっこよかったしほんとにキラキラ輝いて見えた、、、 凄い人なんだなと改めて感じさせられました!

“チャーリーの独白”で、少し前屈みになって体を折るようにして歌ってた徹平さんを見て、AAAの時のデスミュのナンバー歌ってた時のめちゃかっこよかった姿と重なって、あぁ、また徹平さんに会いに来れたんだな、幸せだなぁと感じました、、、

おそらく キレイ でまた徹平さんのミュージカルが観られるはずなので、今からとっても楽しみ〜!!

ブロードウェイ版のサントラをずっと聞いてて、英語だからまったくどうゆう場面なのかとか意味とか気にして聞いてなかったから、“間違いだらけの恋の歴史”がそうゆうシーンだったのか!と驚いたんだけど、めちゃくちゃ気に入ってしまった!!これは、ソニンちゃんがめちゃくちゃ楽しそうに魅力的に歌ってくれたからこそだと思う。ソニンちゃんかわいかった!めちゃくちゃ良かった!!

総じて魅力的な人ばっかりで、誰に注目しても面白いし、どこ見てても楽しい!

靴がテーマだし、ファッションもキーポイントのひとつだからこそなんだろうけど、コロコロ変わるキャストの衣装は魅力的でしかなかった!!きっと裏は戦場だったことでしょうが、とっても楽しませてもらいました、、、!

客電ついてから、春馬くんと徹平さん出てきたのには驚いたけど、2階とか上の方まで気にして「ありがとうございました!」って挨拶して帰って行ったのには2人の優しさを感じて心が暖かくなった

観に行ってよかった、大満足です◎

花園

 すごく複雑にいろんなことが絡み合った話で、でもとても丁寧に作られた話だなと思った。一度大枠を把握してから見ると、役者がなぜそこでそういった反応をするのか、なぜその歌詞なのか、パズルのピースがはまっていくようなそんな感覚で少しずつ分かっていく。至る所に伏線というかヒントが隠されていたのだなと2度目3度目で気づいた。特に女郎花のセリフには重要な意味が含まれている箇所が多かった気がする。彼女のセリフから気づいたことがたくさんあった。

 この作品のカギとなるものの一つが「匂い」だと思った。あとは「名前」。その二つがないまっさらな状態なのが「私」。名前がないから匂いがないともいえるのかも。女郎花が「私」から匂いがしない、おかしいと言ったとき、竜胆が園に入りたてだからだろうとはぐらかしていたのをみると、花園の中で八条院から名前を与えられたものは匂いが生まれ、そしていずれ香木とされるのではないかなと思った。だから、「私」は匂いがしない。八条院の妖で作られた女郎花はきっと花園の外の世界を知らないから、匂いのない人を知らない。それで、「私」を変だと思ったのだろうな。

 「まどろみの海」あたりのシーンで、八条院に名前を聞かれた「私」が、椿だと名乗ったのは彼女の名前が椿だったからで、だから椿の花のように匂いもしないのかと思っていたけど、そうじゃなくて匂いのない存在として考えたときに、椿という花があてがわれただけなのかなと思った。それと同じシーンで八条院が侵入者についてみんなに尋ねるけど、誰も答えられないのは誰も「私」の名前を知らなかったからなんだろうな。きっとあの時点で竜胆が名前を知ってたら、操られた状態だったら答えていたと思う。けど、知らなかったから答えたくても答えられなかった。唯一「私」のことをちゃんと知ってる廉は水を飲んだ影響でその場にいなかったから、答えずにすんだ。そこで侵入者が判明しないから、ストーリーがラストに向かって滞りなく続くし、ほんとに上手く作られてるなぁと思った。

 あと、「二つの匂い」で すべては赤裸々 何も隠せない と歌っていたのは、はじめは何が赤裸々なのか?と思っていたけど、「匂い」ですべて分かってしまう、富小路が偽物で花人形だってことも分かるのだってことだったと気づいたときすごく作りこまれているなと、理解するためのヒントはそこら中にあったのだと感心した。花園はほんとにこういうことがいっぱいあって、観ながらそういうことだったのか!と答え合わせしていく感覚でめちゃくちゃ面白かった、、、。全力で台本読ませてほしい。まだまだ気づけていない、いろんなことが隠されてそう。

 大体がセリフや歌詞の中に答えがあった感じだけど、「私」に関することだけは謎というか不思議な存在で解釈の仕方がたくさんあるなと思った。感想見ていてもひとそれぞれの考え方、といった感じ。私的には、「私」は竜胆を変えるため、支えるための存在だったのかなと思っている。見終わった直後は、「竜胆と私」のキスシーンいる?なぜにキスした?って感じたけど、ここまで細部まで考えられている脚本で不必要なシーンなんてないはずだと考え直した結果、重要なのは2人が思いを確かめ合ってキスしたとかじゃなくて、“匂いを移す”ってことだったのかなと思った。女郎花が多聞から無理やりキスされたとき、 匂いを移したな? って言っていたから、この作品の中でのキスにはそういった意味が含まれているんじゃないかなって。そう考えたら、匂いを持たない「私」に竜胆の匂いを移すことで、竜胆の抱えているものを半分受け持つというか、竜胆の悲しみとか葛藤を受け取ってあげるという意味があったのかなと思った。そうやって「私」に受け入れてもらった竜胆はそのあと、堂々と母として慕ってきた八条院に歯向かえるのかなと感じた。それまで八条院に 私に背を向けるのかい とか 疑うのか? とかって問われたときずっと否定し続けていた竜胆が、ラストできっぱりと肯定していた。竜胆が変わっていくための、途中で崩壊してしまわないように支えるための存在として、名前も匂いもない、言えばなににでもなれる存在としての「私」が必要だったのかなと思った。どんなあなたでも傍にいたい と「私」は自ら進んで竜胆の支えになることを決め、竜胆もそれを受け入れ「私」に受け入れてもらうことであのラストに向かうのかなと、そう考えるとあのシーンは必要だったのだって思えるし、そこに「私」の名前がない理由があったのかなと考えられる。

 なににも染まっていない少女が、異界の地で青年?(竜胆っていくつの設定だ?)とともに成長する話だったのかなと思いました。少なくとも、花園に迷い込んだ少女と青年の恋のお話だとは私は思えなかった!(笑)なんでストーリーに 恋に落ちる って書いたんだろ?見るまで恋愛中心のお話なのかと思ってたよ、、、。キスシーンもあるって聞いてたし。私が恋のお話だと思いたくないがために、解釈を作り出しちゃったのかな?そうじゃないといいな、、、。

 

 総じて楽しかった、面白かったって感じだけど、ストーリー的には後半しんどいし、琢矢君の表情一つ一つが苦しすぎて苦しかった。最後まで泣いてはないけどむしろ泣けたほうが楽だったのでは?というレベルで、胸が締め付けられすぎて苦しかった。特に、八条院の根を断ち切ったあとに、八条院のことを見る竜胆の顔が辛そうで泣き出しそうでこっちまで泣きそうだった。でもそこが一番好き。冷淡だって表現されてきた竜胆が思いっきり感情をあらわにしているのがそのシーンっていうのがずる過ぎた。今回本当に琢矢君すごいなという気持ちしか生まれなかった。どんどんどんどんステップアップしていくね。今後が楽しみで仕方ない。あらためて溝口琢矢のかっこよさを感じさせられました、再認識いたしました。

 19日のカテコで 何言うんだっけ って言葉を詰まらせているのをみて、全身全霊全力でやっていたのだなってすごいなぁ、お疲れ様ですって思った。ゆっくり休んでください。

 

 始まる前、キャスト一人一人に握手して肩たたきにいってた姿とか、カテコでセンターに立っている姿とかを見て、あぁ座長(´;ω;`)ってなった。本当に座長お疲れ様でした!楽しい時間をありがとう!!

ロミオ&ジュリエット

 現代風になって携帯のある世界でも、彼らはすれ違うのね…当たり前か…。

どこかの世界線で幸せになって…!と心から願った。

 

 ロミオとジュリエットの2人だけじゃなく、登場する人たちみんなどこかで幸せになっていて、と願わずにはいられない。

 特にティボルトなんて悲惨すぎるよね…。子供の頃から好きだったけど、一族の決まりを守るためその恋心を一心に隠して見守り続けてきたのに、突如現れた憎きモンタギュー家のロミオにあっさりと奪われるんだもん。その上、親友の仇という形でロミオに殺されてしまうなんて…。悲劇でしかない。どこか屈折していて、与える印象は“良いやつ”ではないかもしれないけど、彼は彼なりにキャピレット家のために生きていた。どこかで幸せを掴んでいてほしいな…。

 そのティボルトに殺されたマーキューシオ。彼は自分の意思を貫いて、自分の選んだ行動の結果死ぬのだから悲劇的ではないのかもと思えるけど、モンタギューとキャピレットという家の騒動に巻き込まれたという視点では一番象徴的な悲劇でもある。1幕で楽しそうに「俺たちが王だ」と歌い、好奇心から恋の火遊びとかいって危ないことしたり、人生好き勝手楽しんでいたのを見ると余計に、彼が争いに巻き込まれずにずっと好き勝手に生きていて欲しかったと思ってしまう。

 案外、殺されることもなく、死ぬことなく生きていることのほうがつらいんじゃなかろうか、と「どうやって伝えよう」を聞きながら胸を痛めた…。一人残されるベンヴォーリオ。何もしてないのにね…。何もなかったからこそ一人になっちゃった。ある意味一番の被害者。ベンヴォ―リオに幸あれ…。

 

 序盤の「憎しみ」で夫人たちが残された女の悲しみを歌っていた時点で、とんでもなくつらい気持ちになった。家のため、親の言うことを聞くしかなかった彼女たちが自由に好きに生きられる世界線を作ってあげて…。

 実の子じゃないと知っても、それでも大切にしてジュリエットの幸せを願っていたキャピレット卿。彼のその思いが報われて幸せな家庭を築く日が来ますように。

 

 シェイクスピアの悲劇って、どこかの視点から見れば案外悲劇じゃなくない?という話っていうイメージを持っているけど、ロミジュリだけは救いようなくどこから見ても悲劇でしかない。でも、モンタギュー家とキャピレット家の子孫という視点から考えれば、とてもきれいな争いの終着点なのかもしれないなと思った。長く続いた争いの最期は純真な愛だったって割と美しい話だよね。さすがシェイクスピア

 

 彼らの幸せを願ってしまうのは、演じていたキャストが素敵だったっていうのが大きいし、みんな素晴らしいのだけど、古川ロミオやばくないですか…?ロミオとして一番大切なものを持っていた。相手のいない世界に価値を見出せなくて死を選ぶほどロミオとジュリエットはお互いに惹かれあうけど、実際ちょこっと会って次にはプロポーズそして結婚っていう一目ぼれからのジェットコースターみたいな恋愛なわけですよ。そこに説得力を持たせるには、ジュリエットがほれ込んでしまうのも分かるというロミオの底抜けな魅力が必要。それを古川さんはさらっとやってのけていたのですよ…。こりゃ、ジュリエットも好きになるなという気持ちに自然とならせてくれたんですよ!すごい…。本当に。これは何度もロミオに抜擢されるわけだと思いましたね。

 

 あと、個人的にこのロミジュリの中で印象的なものはやっぱり「死」だと思う。幸せや希望の中に見え隠れする不穏な存在に「死」という役を与えて人が表現する。あんまり見ない表現な気がするけど、その効果は絶大で静かにたたずむ「死」の与える心をざわつかせるあの感覚はなかなかに面白い。エメで二人の幸せの絶頂を上から見下ろすような「死」と、神はまだお見捨てにならないと神父と乳母が歌う傍にふいと現れる「死」を見たとき、あの時の恐怖というか心のざわざわは恐ろしかった。「死」という役を考えた人、演出した人は天才だわ。大貫さんの「死」はしなやかでへばりつくような印象で、あの人関節どうなってるの⁉が率直な感想。それぐらい動きがしなやかだった…。宮尾さんの「死」はダイナミックで力強い印象。より恐怖感が増す感じ。やっぱりやる人によって全然違うんだなって感じた。

 

 200回記念公演ということで、一幕二幕でキャストが変わるという、一度で二度おいしいみたいな経験をしたわけですが、いくちゃんのジュリエットだけ見られなかったのが残念。人それぞれの解釈によって、かなり役の印象が変わるなという感覚を受けたのでぜひ今後も公演を続けてほしいなと思いました!

"青がすき”っていってもいいですか…?

 正直円盤を見たら、“悲しくなるかな、終わっちゃったって寂しくなるかな”と思っていました。でも、見終わった時に不思議とそういった感情は全くなくて、むしろ清々しいというか晴れやかな気持ちで私自身驚きました。確かにいっぱい泣いちゃったけど、その涙は私の大好きな人はなんてかっこいいのだろう!とか、ただ彼らの姿に感動した、ドリフェス!に溢れるいろんな人の愛に心を動かされたというものでした。ただただ、楽しくてみんながかっこよくて、すごいなって、純粋に思いました。

 

 キラッキラに輝く彼らの笑顔を見て、“あぁ、本当にアイドルだったのだな”と、約三年間人間80年くらい生きることを考えたらたったの三年間だけどまぎれもなく彼らはアイドルだったのだと、そう思いました。普通に生きていたら、きっとアイドルという仕事は縁遠いものだろうし、ほんのごく一部の人がなれるもので、そのアイドルという姿の彼らに会えたのはとても幸せなことだと感じさせられました。

 

 あの日、武道館にはスパンコールみたいな星が降ってた。あの空間に居られてよかった。彼らの三年間をずっと見てこれたわけじゃないけど、むしろほんの少ししか応援できなかったけど、ドリフェス!という軌跡の一端を体験できたことは私の誇りです。

 

  最期の琢矢くんの挨拶を聞いていて、きっと私には想像もつかないくらいたくさんのことを思って、悩んで、必死で理想の青を追い求めていたのだろうなと、そこにはたくさんの見えない努力があって、その上での今の琢矢くんがあって、及川慎くんだったのだろうなと感じました。自分とは違う、反対だから好きだった青を担当することへのプレッシャーや悩みを乗り越えて、ものすごい努力のすえに舞台に立っていたのだろうなと思うと涙が止まらなくなりました。ほんとにほんとに及川慎くんが好きです、溝口琢矢くんが好きです。

 

 Dear Dreamの青担当が、及川慎くんが溝口琢矢くんで本当によかった。本当にこれに尽きます。ありがとうの気持ちでいっぱいです。

 

 円盤に入っていたラジオ初回の「Dear Dreamの青担当、及川慎こと溝口琢矢です」の声が、私の知っている挨拶の声と違ってかわいらしいのを聞いて、今の青のイメージがしっくりくる琢矢くんが当たり前になっていたけどそうじゃなくて、青のイメージがしっくりくるように変わっていったのだなと、やっぱりすごいなと感じました。ドリフェス!をはじめる前の琢矢君を私は知らないけど、よく考えたらハンサム2014を見たときに“かわいいでしかない”と思ったこと思い出しました。かっこいい一面もある、私の中の青のイメージに当てはまっている琢矢くんは、もとからそうだったのではなくて慎くんに出会って、ドリフェス!を通してそうなっていったのかと、彼の凄さを実感しました。本当にかっこいいなと思います。

 

 リフレイン で登場してワンフレーズ歌い終わった後の琢矢くんの表情がすごく印象的で、一面の青のペンライトに圧倒されるように、またそれを噛みしめるように会場を見渡していて、一端涙をこらえているようにも見えるその表情が忘れられなくて、なんとなくそこに全部詰まってるような気がして、琢矢くんにあの景色を見せてあげることができてよかったなと思いました。リフレインを歌っている琢矢くんのそばには間違いなく慎くんが居た気がします。

 

いつか彼が、「青を見ると幸せを感じるようになりました。」と言っていたけれど、私も青を見ると琢矢くんを思い出して幸せを感じるようになったよ。

 

 

ありがとう、大好きだよ。

紫猫のギリ

「大阪公演あるんや~、壮馬くんも将熙くんもでるし観に行こう!」というかる~い気持ちで観に行きましたが、と~ってもよかった!観に行ってよかった‼まず、カンパニーが素晴らしい。カテコやパンフのインタビューから伝わってくる仲の良さ、温かさがとっても素敵。殺陣のシーンの多いし、何度も着替えないといけない人もいる、大変なこともいっぱいあっただろうけど、みんなが全力で楽しんでこの作品に取り組んでいたのだなと、こちらが勝手に幸せな気持ちになりました。このカンパニーに出会えたことはとても幸せなことだなと、観終わって思いました。東京公演しかなかったら、観に行くこともなかっただろうから大阪に来てくれたことにとても感謝しています。ありがとうございました!

 

壮馬くん、将熙くんの舞台を見に行くのは初めてだったんですけど、こうゆう顔するんだ、とかこうゆう表現で魅せてくれるのか、とアイドルしている彼らのほうをよく見ていた私にはとても新鮮で楽しかったです。壮馬くんの殺陣のシーンなんかは、初めてなのか!と驚くほど迫力もあったし、とってもかっこよかった、、、!猫ならではの動きとかも殺陣に含まれていて、相手の首を噛みちぎる、という感じの動きがあったけどすごくかっこよかった。衣装もすごく凝っていて、壮馬くんの動きに合わせてより化け猫っぽさがでいたというか、より強い恐ろしいもの感があって素敵だった。

乙くんは個人的にすごく好きなので、ぜひ乙くん視点でギリとの出会いまでや、後日譚をやってほしい。なぜあんなに侍を憎んでいるのか(男娼として生きてきた中でいろいろ酷いことをされたのだろうけど、、、)、侍を斬るギリを尊敬(?)しているというか、なぜあそこまで肩入れしているのか、乙くんのことをもっと知りたいと観て思った。これは、将熙くんのお芝居がとても魅力的で素敵だったからだろうなぁ。あと、乙くんが珠ノ新に対する嫉妬で、恩蛇だったか灯棘だったかに操られてしまうところの表情がとんでもなく好きでした。脚本家の方が乙くんの話書きたいとおしゃってたので、ぜひともお願いしたいですね。

 

ほんとにキャラクター一人一人がとっても素敵で、個性が溢れていて観ていてとても楽しかった。それぞれのアナザーストーリーを見たいです。恩蛇チームも敵方ではあるものの、もっと深く知りたいと思わせる素敵なキャラクター達でした、、、!八咫羽と愚利図の関係性がすごく気になったから二人の話がみたい。この二人はほんとに絶妙な塩梅で、真剣なシーンに笑いをぶっこむから面白かった。真剣な戦闘シーンを始めようとしてるのに、「よしっ!八咫ちゃん君に決めた!いけっ!」って急にポケモン始まったときはさすがに笑った。とても長く生きてきた恩蛇に昔何があったのか、なぜ茉莉花や珠ノ新の力を欲しているのかとか見てみたいな。

珠ノ新を守っている妙庵も、すごく真面目な役なのかと思っていたらめちゃくちゃふざけたりもしていて、アドリブも多かったしさすがだなぁという感じで面白かったです。朝倉さんもめちゃくちゃ真剣に珠ノ新のこと想っているのが印象的で、まじめな感じだったけど茉莉花への気持ちとか、過去のことがとても気になるのでアナザーストーリーを!

 

たくさん魅力的な役者さんがいるなかでも、私は優馬、灯棘役の竹之内景樹さんがとっても印象に残っていて、この二役のギャップにはほんとうに驚かされました。優馬として珠ノ新に仕えていた時の、ぽやっとしたドジっ子な感じはめちゃくちゃ可愛かった、、、!でもその時からすごく身体能力が高いなという動きをされていて、受け身の動作というか着地の動きがほかの人と全然違って、ただただすごいなという感情でした。そのあと、灯棘としての殺陣が凄すぎて目が離せなかった。動きの切れが段違いで、相手を煽る仕草もめちゃくちゃにかっこよくて、心奪われてしまいました、、、。笑いながら刀をひく人めちゃくちゃかっこいいなと思うんですけど、不気味なほどへらへら笑って刀をぶん回す姿がたまらんでした。あと、これは演出の話になっちゃうけどラストあたりで細長い幕?スクリーン?(三つあって劇中とかにそこに映像映していろいろ使ってたやつ)に役名と役者の名前をだしていたとこで、優馬がその幕の後ろにまわって振り返ってからはけたんですよ。でそのあと、珠ノ新、妙庵、朝倉で優馬の墓参りに来ているシーンにてながっていってたけど、そこのシーンが震えるくらい好きでした。あの振り返り際の優馬の笑顔でとても報われた気持ちになったというか。優馬は殺されて、体を乗っ取られて(乗っ取られるという表現でいいのかわからんけど)あんまりよい最期ではなかったけど、お慕いする珠ノ新を守って死んでいったことに後悔はないというか、拾われて珠ノ新たちと居られた人生はよかったという風に感じて心が少し救われました。

 

三つの幕を使った演出はすごく面白くて、場展が多くファンタジー要素のある

舞台だからこそ効果的に使われていて良かったのだけど、降ろす際に引っかかりまくって残念でした、、、。折角役者の名前とか出してくれているのに読めなかったりしていたので。役名とか役者さんの名前を出してくれるのはすごくありがたいし、観ていて気になった人の名前とかも分かるしすごくいい演出だなって思っただけに、勿体なかったなと。主演の壮馬くんの名前を最後に出す時が一番絡まっていて悲しかった、、、。

 

まあなにはともあれ、とっても楽しく鑑賞させていただきました!音楽もすごく素敵でOP、EDと壮馬くん将熙くんが歌っているのが流れるのもとっても良かったです。

最期に紫猫のギリってでるとこ、ずっと舞台上にあった襖みたいなんが閉じて引っ付くと鈴の形になるのは私的にめちゃくちゃ感動でした、、、!

怜々蒐集譚 キノドラマ・キネマ

今まで見た舞台の中で一番かもしれない、こんなにも劇中、観劇後を通して考え続けたのは。それくらい、たくさんの人の重厚な思いが作品にちりばめられていて、情報量の多い舞台だった。

 

まあ、とにもかくにも私が大好きな大正時代が舞台ということで、舞台装置、衣装、音楽、演出等とても好みでありました。溝口さんもおっしゃられていたけど、洋服を着ている人がいれば、和服を着ている人もいる、洋風な街灯や建物があったりする中に和の物も残されている、それが当たり前な時代、とっても素敵だと思う。セットの街灯や椅子に机が素敵で、それだけでテンションがあがる。その中にストーリーテラーとして登場するスーツの溝口さん。推しのセリフから始まる舞台って最高だよね。

出泉と南くんが小田原に向かうというシーンで、後ろのスクリーンを使っての演出があってあれはめちゃくちゃ好き。路線図(?)で順に駅名を大きくしていくことで、移動している感じ疾走感みたいなものがあってすごく素敵だった。

あと、すごく場面転換の多い舞台やったけどわざと暗転させずに、面をかぶった人とかが少し不気味な雰囲気を醸し出して世界観を壊さないよう舞台のワンシーンとしてセットチェンジしてたりしたのはすごくよかったな~。でも少しだけ残念だったのは暗転が多すぎて、隣の人寝っちゃってた、コクコクなってた…。舞台上から客席って案外見えてるからね、気を付けていただきたい….

 

すごく演者の方々のお芝居が上手いなあと感じた舞台だったんだけど、特に出泉役の藤原さんがすごかった。セリフの一つ一つが聞き取りやすくてすごいなと思ったら、声優もされてる人で納得いたしました。ほんとにセリフを聞かせるのが上手かった。何を考えているのかがつかめないような、それでいて鋭い感性を持った出泉の役はほんとに難しいだろうなと思うんだけど、それを飄々とこなしているのがほんとに素敵でした。それと、自分のミスをミスじゃないものにしていたのがかっこよすぎた。たぶん「○○(忘れた)に向かう途中で書斎を見つけた」って言わなきゃいけないところを「書斎に向かう途中で・・・」と逆に言っちゃってて、でもすぐにそれを出泉として訂正してあたかも元からのセリフのように、ミスったように見せなかったのがすごかった。

南くんの生真面目でまっすぐな感じがとても好き。編集者としての仕事を好んで、一生懸命な姿がとってもよかった。出泉の作品をけなされ、激怒してしまうくらいの担当作家に対する愛情はとっても素敵だなと思った。純粋でピュアな南くんが平和に幸せに編集者続けられていたらいいなと思うばかりでした。

 

本当に謎が多くて、分からないことが多すぎて帰ってきてすぐに原作を読んでやっと少し理解した…というレベルでやっぱりわからない。物の怪とか妖怪、幽霊とか心霊的なことだと理解するしかないのかというところに最終的に落ち着いた。

第一幕、吉乃のお話。一人寂しく死んでいった女性を、そばで見ていた犬の百が哀れに思ってなのかその人の姿に化けて話し相手を探していたのかな。なんで一緒に心中しようとするのかはわからなかったけど…。心中しようとするけど誰も死んでないところを考えると、死にそうになって生きる、生きているということの大切さ重大さを伝えたかったのかな。

これはまったく関係ないのかも入れないけど、葛葉さんの一人語りのところもしかしたら吉乃というか百に話しかけてたんじゃないかなと思った。目線がすごく低かったのと、お前が今の状態で板の上に乗っても俺みたいなのにしか見えないって言ってたり、劇場に未練があるのか?的なことを言ってたから、劇場によく出没する吉乃のこと?と思っったり思わなかったり。もしそうなら、あそこでセリフを与えられたことで百は成仏?できたのかな、一幕は無事に完結していたのかなと都合よく解釈しております。セリフが歌舞伎調だったからなんて言ってたのかあんまり理解できなかったのが悔やまれる…。

 

第二幕、烏鷺と乙貝のお話。第一幕の吉乃の話がまったくもってどっかいっちゃっててびっくりだったけど、後から考えると吉乃の話は出泉と乙貝を出会わせるためと心中物という伏線だったのかなと思った。烏鷺は乙貝のこと乙貝の作品を愛していたから、公美子さんによって変わっていく乙貝も作品を見るのも耐えられなくて、乙貝から公美子さんをうばうという方法で彼なりに乙貝を守ったんだろうなあ。例えそれで自分が嫌われたとしても、そうせずにはいられなかった。キネマで恋について話す烏鷺がとても苦しそうで悲しそうで絶対に一般論じゃないだろ⁉と突っ込みたくなった。それに、まさか自分自身が好かれているとは思っていない乙貝が、隣で公美子さんへの憧れとかを語ってるのを見て、「そんなものは幻想だ!」って熱を入れて言ってしまう烏鷺を見るのは辛かった。しかも自分が会いにいってみろと進めたがゆえに、乙貝はどんどん変わっていってしまって本当に苦しかっただろうなと思うと胸が痛い。まあそれを思っても乙貝に対しても公美子さんに対してもなかなかひどいことをしてるよなとは思うけど。

5年後なぜ急に会いに行こうと思ったのか分からないけど(乙貝の作品が公美子さんに会う前のような満足いくもの戻ったからかなともおもうけど)、愛しいひとに久しぶりに会いに行くからきれいな革靴を履いて出かけて行ったのかな。乙貝の家の椿の下に烏鷺の靴が埋まってたのは、新しい革靴を履くということに烏鷺の乙貝に対する思いが表れていたからなのかなとも思った。烏鷺がどの時点で亡くなったのかによって解釈はだいぶ変わるけど、雪山で寒椿をみつけ乙貝の家に行く前に亡くなっていたとしたら、最後の最後に亡霊となって大切な人のもとへいき、傍で見届けられない未練で寒椿を置いて行ったのかな。最後に書いた乙貝に向けての言葉「其は怜々の雪に舞い ゆらぎ落ちたる寒椿 君が庭にぞ咲きたれば せめて明かりに影見しを(私の命は雪に吹かれた椿のようにはかないが ここが君の庭なら窓にうつる君の影だけでも見られたのに)」を思うと何となくそんな気がしてくる。もし乙貝の家に寒椿を届けたが家に入れてもらえず、そのあと雪山で亡くなったとすれば、自分の愛する乙貝の作品が復活し、自分の役目は終わった、また傍で乙貝の作品を見届けることができないならば…と死んでいったのだとしたら少し悲しすぎる気もする。

何はともあれ烏鷺の乙貝に対する想いはすごかったんだなあと。また、烏鷺の才能、作品を想う乙貝の気持ちも大きかったから、夜な夜な左手に烏鷺がとりつき作品を生み出し続けることなったんだろうな。学生時代に交わした「志半ばで筆を折るようなことがあれば、続きを引き継いでくれ」という約束もとてもおおきな意味があったんだろうな。言霊といううから、交わしてしまった約束に縛り付けられていたのかなと感じた。

 

なんだか残酷な話のような気もしたけど、最後に桜が舞っていたのが印象的で。やっぱり桜には新しい季節を象徴するというか、新しいスタートを連想させるような気がしていて、ここからがスタートなんだと、烏鷺の呪縛(?)から解き放たれた乙貝が新たに一歩踏み出したという話だったのかなと思った。キネマの最初に桜茶が出てきてたけどそこも含めて、桜というモチーフから受ける爽やかな明るいラストだったのではないかなとおもいました。新しいスタートを切った乙貝が、素敵な作品を書いて幸せに暮らせることを切に望みます。

フォルトゥナの瞳

結末を知っているからこそ、後半涙が止まらなかった。不思議な力に、運命に翻弄される2人の結末は悲しいものかもしれないけれど、愛する人のために自分を犠牲にしようとする彼らの姿はとってもかっこよかった。

有り得ない力をもったからこそ、自分にしか愛する人を助けることができないからこそ、お互いにあの選択をするわけで、2人の愛の深さや絆を感じることのできるラストでした。


映画館をでた後、寂しいとか悲しいという気持ちになるわけではないけど、でもやっぱり慎ちゃんと葵には幸せになって欲しい。なのでパラレルワールドでもいいから、2人が何事もなく幸せに一緒に暮らせる世界線が存在していて欲しいなぁ。

それと、もし神木くんのラブストーリー次を見れるならば、幸せになるやつが見たいな。推しくんの幸せな姿を最後にみて、満足して映画館を出られる日を待ってる。


私は役者さんの目の演技を見るのが好きなんですけど、神木さんの目の演技はほんとに凄いなぁと毎回思わされる。透けてるのとかCGやし、その場ではなんにも変わらず見えてるはずなのに、見ていてほんとに透けて見えてるんだ、なにか異常を感じてるんだ、というのが伝わる細かな表情の変化にはさすがとしか言い様がありません。ほんとに繊細なお芝居をされる方で、見ていて惹き込まれる。いつまでも見ていて飽きないお芝居をされるなぁと改めて感じました。


それと、架純ちゃんはとってもその場に馴染む演技が上手だなと言うか素敵だなと思いました。当たり前のようにその場に存在して、物語に寄り添ってくれる、そんなヒロインの姿に感動です。インタビューで葵は理想的な女性だと仰ってたけど、ほんとにそうだなと思ったし、そう思わせる素敵な女性を演じられてました。神木くんの初ラブストーリーの相手役が有村架純さんでよかった、と心から思います。あと、1回目は神木さん中心に見てしまったので、次は葵メインに見てみたいな。


神木くんのラブストーリーが見られたことにとっても幸せを感じたし、少女マンガの実写化とかじゃなくてよかったとほんとに思う(本人は少女マンガやりたいって言ってたけどね 少女マンガの実写化するなら、キラキラ青春系よりラブコメが見たいなぁ~)。


原作から少し変わってる部分もありつつ、重要なところだけ上手いこと繋げてまとめた感があって、すごく綺麗にまとまってる脚本だなぁという印象を受けました。それに加えて、三木監督ならではの光を駆使した映像の美しさが作品をより爽やかなものにしていて、シリアスなお話ではあるけど、暗い気持ちにならずに最後まで見られる作品でした。

原作読んだ状態で見たので、それぞれのキャラとかより深く分かって見れたのは良かったけど、原作未読の状態でも見たかったなぁという矛盾、、、。人はどこまでも強欲だなぁ。